国民年金がよくわかる ねんきん!

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国民年金が払えない フリーランス・自営業のための国民年金保険料免除制度

      2018/05/07

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フリーランス・自営の強い味方 国民年金保険料免除制度

国民年金保険料免除制度は、本人・世帯主・配偶者の前年所得に応じて、国民年金保険料の納付が免除される(0円になる)制度です。

国民年金は、おもに個人事業主が加入している年金制度です。

国民年金は厚生年金と違い、収入と保険料が連動していないため、全員同じ保険料です。

事業の業績やキャッシュフローによっては払うのが困難になる場合もあるでしょう。

そのような場合のために、免除制度が用意されています。

個人事業主の年金制度は、国民年金しかありません。

国民年金保険料を支払うと、社会保険料控除による節税効果もあります。

個人事業主の場合は、メリットデメリットを計算したうえで、必要に応じて免除制度を活用した方がいいでしょう。

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収入が少ない場合は国民年金を払わなくてもいい

本人・世帯主・配偶者の前年所得が一定額以下の場合には、国民年金保険料の納付が免除になります。

免除される額には段階が有り、所得額に応じて全額免除(0円)、4分の3免除、半額免除、4分の1免除の4種類があります。

あなたが家族と同居していて50歳未満の場合には、より審査基準の緩い若年者納付猶予を検討してください。

全額免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

全額免除の審査基準

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

3/4免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

4分の3免除の審査基準

78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

半額免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

半額免除の審査基準

118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

1/4免除

前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること

4分の1免除の審査基準

158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

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審査の基準は

審査の基準は、市役所が把握している前年の所得情報です。

もし、確定申告を行っていないなど、所得情報が実際と異なる場合には、あらかじめ申告を行っておきましょう。

実際に計算してみよう

あなたが独身で、ひとり暮らしの場合、計算式は以下のとおりです。

全額免除の審査基準

(0+1)×35万円+22万円 = 57万円

あなたの年間所得が57万円以下の場合には、全額免除の対象となります。

1/4免除の審査基準

158万円+扶養親族等控除額 0 = 158万円

あなたの年間所得が158万円以下の場合には、1/4免除の対象となりますので、158万円以下の場合には何らかの免除が受けられることになります。

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免除申請をしよう

免除申請はいつでもできる

免除の申請はいつでもできます。

原則、申請された年からの適用となるので、早いほうがいいでしょう。

免除制度は、7月から翌年6月までを1サイクルとして審査されます。

申請は各自治体の年金窓口で

申請は各区市町村の国民年金窓口になります。

年金事務所ではないので注意してください。

準備するもの

国民年金手帳が必ず必要です。

免除の申請書は窓口に用意されています。

郵送でも申請できる?

郵送でも申請できます。

申請書類は日本年金機構のホームページで入手できます。

送付先は各市町村の窓口です。

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申請後の流れは

各市町村は、所得の情報を確認した後、日本年金機構に申請書を送ります。

日本年金機構では、内容を審査し、条件に一致する場合は免除が決定します。

結果については郵送で通知されてきます。

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免除のデメリットはないの?

免除されると、将来受け取る年金が減額されますので、小規模企業共済や、個人型確定拠出年金など、自分で老後の生活設計を考えておく必要があります。

なお、国民年金の免除を受けている期間は、国民年金基金には加入できません。

所得税が増える場合があるので注意

免除を受けると、保険料控除の金額が減ります。

確定申告の際には注意してください。

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面倒だから手続きしなくても大丈夫?

基準に当てはまっているなら手続きをしておきましょう。

免除と未納は保険料を払わないことには変わりありませんが意味合いが全く違います。

督促を無視し続けると支払い意思がないものとみなされ、知らないうちに大変なことになる場合があります。

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